路傍の石

いけず石の存在を意識するようになったのは大阪市内に引っ越してからだ。
大阪では「しょんべん石」などと呼ばれることもあり、その名前から京都由来で
どう転んでもネガティブイメージしかなかったこの通称「角石」が俄然、観測対象に変わったのはこの特徴的ないけず石との出会いだった。

最初はたまたま変わった石を廃物利用しただけと思っていたのだが、同じものが次々と在ることが分かると、じゃあこいつの正体は何なんだ?と取り憑かれてしまった次第。
2つの角、その上に溝という構造物の解明には少し時間がかかったが、分布や種類で推理する作業は路上観察の醍醐味だ。答えは「唐臼の台」
ほんの少し前までは大量に使われていたが、今では行き場を無くした廃棄物でしかない塊。しかし、他の種類のいけず石も面白くなってきた今でも愛着のある塊だ。

閑人庵

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